【ローランジを安定させるコツ】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.33

【ローランジを安定させるコツ】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.33

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こんにちは~。
こころのリハビリ専門家.理学療法士の洋です。

淡路島とオンラインで
こころのリハビリとヨガをしています。

 

このヨガ解剖学ではヨガに役立つ豆知識を
理学療法士×ヨガ教師の視点で紹介しています。

 

専門家向けではなく
普通の方向けのコラムです。

 

さてさて~(^^♪

 

今日はヨガでよくするポジション
「ローランジ」について
よくあるお悩みをシェアしていきま~す♪

 

ではでは、行ってみましょう~!

 

ローランジとは?

ローランジとは
いわゆる片膝立ちの姿勢です。

後ろ脚の膝は床に着いています。

(流派によっては、後ろ脚の膝を床から浮かせた姿勢をローランジと呼ぶこともあります)

 

実際に次の動画をマネして
ローランジをしてみましょう♪

 

 

どうです?やってみました?

 

ローランジでよくある悩みの一つに…


バランスがとれない!

があります。

 

う~ん
どうしたらローランジでバランスが
とれるのでしょう?

 

その前に1つだけ
大事なことを確認しておきましょう!

 

支持基底面とは?

支持基底面とは以前にも解説しました。
詳しくはこちらも見て下さいね♪

 

支持基底面とは
体が床に接してる部分の外周で作られるスペース
のことです。

 

立位だったらこんな感じ。
(ピンクの線内が支持基底面です)

 

杖使ってたら杖も含めて支持基底面です。

 

じゃぁ
ローランジだったらどうでしょう?



こんな感じです!

 

姿勢に関わらず
支持基底面内に重心が収まっている時は
転倒せずに姿勢を保っていられます。

 

先ほどの動画のように
ローランジで骨盤を前後に動かす時も
重心は自然と支持基底面内に収まるように
動いています。

(イラスト内の真ん中の〇が重心です)

 

では
ローランジでバランスを崩しやすいのは
なぜでしょう?

 

原因1:土台が狭い

単純に
土台(支持基底面)が狭い場合があります。

 

次の2つの写真を見て下さい。
どっちの方が
支持基底面が広いですか?

 

後者の方が
支持基底面が広いですね。

 

つまり
足の前後の幅が狭いと
支持基底面は狭くなります。

 

ローランジの足の置き方を決める時に
目安となるのが

骨盤を前方にスライドした時の
膝と足首の位置です

 

膝が足首より前方にでるようであれば
膝の真下に足首がくるようにして
支持基底面を広げます。

 

これは
膝を守るためでもあります。

 

支持基底面の広さを意識するだけでも
ローランジは大分安定します。

 

原因2:動きやすい設定が整っていない

動画の動きをする場合に・・・

 

腕の長さが短かったり
脛の長さが長かったり
股関節の柔軟性が少ない状態だと
背中を丸めて床に両手をつく姿勢になります。

 

その状態で
骨盤を前後に動かそうとすると
ずっと前かがみ+上半身丸まった姿勢で
動くことになります。

 

すると
バランスはとりにくくなります。

 

この場合は
無理して床に直接手をつくのではなく
ヨガブロックや椅子を使って
手のつく高さを少し高くしてあげると
バランスがとれることがよくあります。

 

私は股関節が右の方が固いのです。
だから、ブロックはほぼ毎回使います。

 

体に左右差がある場合
体の固い方や痛い方に合わせて
準備をしてあげると
体を痛めずにヨガができます。

 

自分の体に合わせて
動きやすい設定を整えてあげることも
すごく大切です。

 

原因3:横方向へのバランス不足

ローランジで骨盤を前後にする動きって
メインは股関節の屈伸の動きです。

 

だから、そこにばかり目がいきます。

 

でも
骨盤を前後に動かす時は
左右で違う動きを股関節がしています。

 

片方は屈曲位から伸展
もう片方は伸展位から屈曲。

 

左右で違う動き、それも荷重位でするって
案外難しい動きなんです。

 

だからこそ!
体を横からサポートして
前後方向への重心移動に集中できる状態を
作れるかどうかが鍵なんです。

 

特に股関節は
上半身と下半身をつなぐ要
となる関節。

 

股関節の横方向への安定性て
超重要なんです!

 

そのために必要なのが
股関節内外側の筋肉です!

 

でも、この場合大切なのは筋力。

 

筋力はすぐにつくわけではないので
どうしたら良いのでしょう?

 

ポイント1:呼吸を合わせる

骨盤を前にスライドする時に息を吸って
後ろに来る時に息を吐く。

 

動きと呼吸を合わせると
安定しやすくなります!

 

ポイント2:動くペース

呼吸に動きを合わせていくと
必然的にペースも決まってきますが
それでも安定しない場合もあります。

 

その場合は
動くペースを意識してみて下さい。

 

早すぎても遅すぎても
バランスはとりにくくなります。

 

ちょっとゆっくりめくらい
オススメです。

 

ポイント3:動き始めに意識を集中する

瞑想でも最初のうちの練習として
息を吸い始めの一点や
吐きはじめの一点に意識を
集中しますよね。

 

それと同じで
骨盤を動かし始める最初の一点に
意識を持っていきます。

 

動き始めってローランジ以外の動きでも
筋肉の収縮に切り替えが必要だったりして
案外難しい瞬間なんです。

 

だから
ローランジでも動き始めの一点
そこに集中すると
体も反応してバランスが
とりやすくなりますよ。

 

ポイント4:目線を1点に固定する

骨盤を前や後ろに動かしている最中に
目線を一緒に動かしてしまうと
バランスを取りにくくなります。

 

目線は床でも斜め下でも
どこか1点に目線を固定しておくと
動いている最中のバランスは
とりやすくなります。

 

慣れてきたら
動きながら目線を動かす風に
変えてみて下さいね♪

 

こんな風に
ローランジを安定させるために
意識をそこに持っていくことも
めちゃくちゃ重要です。

 

まとめ

今日は、ローランジを安定させるコツを理学療法士&ヨガ教師的視点からお伝えしました。

ローランジを安定させるためには、まず土台となる支持基底面の広さが大切でした。

また、背中が丸まったまま動くとバランスを崩しやすいので、必要に応じてヨガブロックなどを活用して動きやすい設定を整えてあげることもオススメです。

さらに、横方向への安定性がローランジを安定させる鍵です。

横方向への安定性を上げるためには、呼吸と動きを合わせたり、動くペースや動き始めなどを意識するなどして動きに意識をローランジに向けていくことで、安定させていくことができます。

是非、試してみて下さいね~♪

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体と心をつなぐヨガセラピスト×理学療法士 

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