【腹式呼吸とは?】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.19

【腹式呼吸とは?】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.19

https://iwahashiyoko.com/wp-content/uploads/2021/04/IMG_2586-300x300.jpg

こんにちは~。
体と心をつなぐヨガセラピスト×理学療法士の洋です。

淡路島でクリパルヨガクラスと
フェニックス・ライジング・ヨガセラピーをしています。

 

このヨガ解剖学では
ヨガに役立つ豆知識を
理学療法士×ヨガ教師の視点で紹介しています。

 

専門家向けではなく
普通の方向けのコラムです。

 

さてさて~(^^♪

 

ヨガをしてると、よく
「呼吸して」
と言われますよね。

 

でも、時々
「腹から胸に空気を入れて」とか
「背中で呼吸して」とか
聞きません?

 

クリパルヨガだと割と聞くんだけど。(笑)

 

ヨガをしてない方であれば
腹式呼吸くらいは
聞いたことありますよね?

 

ダイエット、とか
便通、とか
快眠、とか

 

色んな効果が期待できる腹式呼吸だけど
呼吸って普段なにげなくしてるから
呼吸を意識するのって
案外難しく感じることありませんか?

 

ん~~~
なんかピンと来ないの、あたし~
みたいな。(笑)

 

それは
呼吸についてイメージがないから。

 

簡単なイメージを持っておくと
呼吸が意識しやすくなります!

 

ヨガと呼吸は
切っても切り離せない関係ですしね。

 

生きてる上でも
呼吸は無関係ではいられでまてん!

 

さぁ、今日は呼吸について
紹介していきますよ~♪

 

これを読み終わるころには
あなたも呼吸に興味がわいてるはず♡

 

肺ってな~に?

呼吸について語るなら
まず、肺について
ちょっと理解しておきましょう。

 

Q:肺ってどこにありますかー?

 

A:はいはい!
肺は胸郭の中にあります!

(←ギャグじゃないですよ)

胸郭とは、胸椎、肋骨、胸骨で
囲まれた部分のことです。

(イラスト by AC)

 

胸郭の中には
肺以外にも心臓や肝臓も
入っていますね~。

 

肺は呼吸器と呼ばれる
呼吸に関する器官の一部です。

 

口腔、鼻腔
それらを一つに合わせて気管までつなぐ咽頭
———–ここまでが上気道————
気管、気管支、肺
—————-下気道——————-


(photo by AC)

上気道は、ウィルスに感染しやすく
感染が下気道まで広がると
気管支炎や肺炎になったりします。

 

また
細菌に感染して下気道まで広がった時も
肺炎になります。

 

今、話題の新型コロナウィルスは
ウィルス感染だけど
肺まで感染が広がる
特殊なウィルスらしいですよ。
(よく知らないけど)

 

その肺!

 

左右に2つあります。
右と左で形や重さが少し違うんです。


(イラスト by AC)

 

右肺は三葉で約600g、1200ml、55%
左肺は二葉で約500g、1000ml、45%

 

細かくは覚えなくていいですが
肺は胸郭の上にちょびっと飛び出してて
肩甲骨下角の少し下まで
前後左右を満たす風に
胸郭の中にあります。

 

よく病院行くと
お医者さんが聴診器で
胸の音を聞きますよね。

 

あれば
肺の部位ごとに
呼吸音を確認してるんですね。
(心臓の音も確認してます)

 

右肺の上葉、中葉、下葉
左肺の上葉、(舌区)、下葉
という風に。

 

なのでヨガで
「背中で呼吸して」というのも
間違いではないんですよ。

 

ちゃんと背中にも
空気が入っていく肺はあります。

 

これがわかるだけでも
ちょっと呼吸のイメージが
しやすくなりますよね。

 

肺はどうやって空気を出し入れするの?

心臓は
自分で動きますよね。

 

でも、肺は?

 

肺は、それ自体では
空気を出し入れできないんです。

 

じゃぁ肺は
どうやって空気の出し入れをしてるのか?

 

肺の周りの胸郭に付着する筋肉が
収縮・弛緩をすることで
胸郭が動いて
胸腔内圧が変化して
空気が出入りしてるんですね~。

 

その辺りのことはこちらにも書いてあります。
チェックしてみてね。

 

注射器をイメージしてみて下さい。

(イラストby AC)

注射器ってピストンを
引いたり押したりして
液体を吸い上げたり押し出したり
しますよね。

 

あれと似たようなことが
胸郭でも起きてます。

 

注射器のピストンは
胸郭では横隔膜です。

(photo by AC)
肋骨の下にあるドーム状のものが横隔膜です。

 

安静時呼吸の吸気では
横隔膜が収縮して
下がります。

(イラストby AC)
呼吸のイメージです。
風船膨らむ=肺に空気が入ってくる

 

すると
胸腔内圧が陰圧化して
空気が入ってくるわけですね。

 

呼気では
横隔膜が弛緩して
元に戻って
空気が外に出ていきます。

(イラストby AC)

 

横隔膜の上下動きは
安静時呼吸では約1.5㎝
深呼吸では7~8㎝も動くんですって!

 

すごいですよね、横隔膜!

 

肺に空気が流れてくるのは
横隔膜以外にも肋間筋などの働きで
胸郭自体が動くことでも起きます。

(今日はその辺りの詳しい話は省きます~)

 

腹式呼吸ってなに?

外から肺へ空気が入ってくるのは
横隔膜の働きが大きいことは
理解できましたか?

 

肺は、周りのサポートを受けて空気を
出し入れしれてたんですね~。

 

人間が生きてくためには
心臓の鼓動と呼吸がなくてはならない!

 

それはわかっちゃいたけど
その呼吸を支えていたのは
横隔膜だったなんて!



横隔膜ったら

いぶし銀!きゅん♡

 

そんな横隔膜を主に使った呼吸
それが腹式呼吸です!

 

別名
横隔膜呼吸と言われる理由も
メカニズムを理解すると納得ですね~。

 

その横隔膜
実は横隔膜単体で動くわけじゃないんです。

 

横隔膜は
腹横筋や骨盤底筋
多裂筋という背骨周りの小さな筋肉たちと
ユニットとして動いてます。

 

お腹を上から横隔膜
下から骨盤底筋
横から腹横筋
背骨一つ一つをサポートする多裂筋
が取り囲んでるイメージです。

(photo by AC)ラインは書き加えました。

おおまかなイメージです。
赤:横隔膜
緑:腹横筋
オレンジ:骨盤底筋
青:多裂筋は実際は背側にあります。

 

腹筋は、簡単に言うと
縦、横、斜め、とあって
腹横筋は字の通り
腹巻みたいな横に走行する筋肉ですね。


(イラスト by AC)

 

吸気では
腹部が膨らみ、横隔膜は下方に下がり
同時に骨盤底筋群も下方に下がります。

 

呼気では
腹部はへこみ、横隔膜と骨盤底筋は
元の位置まで上昇して戻ります。

 

肺への空気の出入りを支える横隔膜は
仲間と一緒に頑張ってたんですね!

 

そして、これらの筋群は
俗にいう
インナーユニットというものです!

 

インナーユニットってなに?

インターユニットというと
聞いたことあるかもですが
姿勢保持や骨盤や腰椎の安定化に
大きく関与しているものです。

 

インナーユニットがしっかり機能しないと
腰椎が動きすぎて
腰痛が起きたり
傷害を引き起こしたりもします。

 

そしてインナーユニットは
排便や排尿、分娩にももちろん関与します。

 

骨盤底筋の弱化は
尿失禁も引き起こすとも言われています。

 

その場合、大切なのは
強化ではなく柔軟性らしいです!

 

この辺は
私もまだまだ知識不足で
もう少し勉強したら
またシェアしますね!

 

そのインナーユニットが
腹式呼吸をすると
一緒に働くんです。

 

理学療法では
インナーユニットに収縮を入れるために
腹式呼吸をそのまま使ったりします。

 

手術後や高齢者など
インナーがとても弱い方にとっては
腹式呼吸でも十分エクササイズになります。

 

やり方を覚えれば
家でも隙間時間で練習できるので
オススメです。

 

ネットで腹式呼吸の効果を調べてみましたが
腹式呼吸の効果は
副交感神経を働かせて
リラックスする、とか。

 

リンパの流れを良くする、とか
内臓の働きを良くする、とか
色々出てきます。

 

腹式呼吸っていいこと尽くめ~。
どうです!?
腹式呼吸、やってみたくなりました!?

 

じゃぁ、最後に今日は
腹式呼吸を練習して
おしまいにしましょう!

 

<腹式呼吸>
1.楽な姿勢をとります。膝を立てて仰向け、側臥位、座位などどんな姿勢でもOKです。
2.お腹に手をあてます。
3.手からお腹の動きを感じとるようにしながら、息を吸って。
4.吸う時の力みを手放すようにしながら、息を吐いて。
5.繰り返します。

最初は
手から伝わってくるお腹の動きは
小さくて構いません。

 

吐くときは
力を抜いて吐くことから
始めてみましょう。

 

慣れてきたら
ユニットをさらに働かせるための
ちょっとしたコツがあります!

 

それは
明日9月5日(日)夜配信
公式LINEでこっそり秘密を
あなただけにお伝えしちゃいま~す♪

 

是非登録してね~ん。↓↓↓

 

まとめ

今日は、呼吸のイメージを持つ目的で、呼吸についてあれこれシェアしました。

肺は左右で大きさや容積が異なっていました。

肺は、自分だけで空気の出し入れができるわけではなく、周りの筋肉のサポートを受けながら空気の出し入れをしていました。

横隔膜は呼吸をささえる、いぶし銀のような存在でした。

横隔膜は腹横筋や骨盤底筋、多裂筋などと一緒に呼吸を支えていました。

次回も、もう少し呼吸について掘り下げていきたいと思います!

ヨガ解剖学、ネタ募集してま~す。↓↓↓

<募集中>
ヨガ解剖学では、今後扱ってほしい内容を募集しています。お答えできない場合もあるかもしれませんが、できる範囲で回答していこうと思います。気になっている解剖学のことなどあったら、教えてもらえたら嬉しいです。お待ちしています^^

ヨガ解剖学リクエスト

リクエストは公式LINEからでも大丈夫です。是非登録してね♪

<参考文献>
(1)宮川哲夫 著、動画でわかるスクイージング、中山書店、2010年、p38~66
(2)越智淳三 訳、解剖学アトラス 第3版、文光堂、1998年、p278~285
(3)田舎中真由美 著、まゆみんが教える!骨盤底機能、ヒューマン・プレス、2019年、p38~46

<こちらもいかがですか?>
【前屈とハムストリングス①ゆるゆる伸ばす】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.5
【前屈とハムストリングス②筋膜を感じる】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.6
【胸椎の動きは○○とセット】理学療法士が教えるヨガ解剖学.vol11
【胸椎の固さは百害あって一利なし】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.12
【ヨガ教師が動きを観る時のポイント2つ】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.13
【膝が前に出すぎると、なぜいけない?理由を大公開!】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.17
【膝が前に出すぎると、なぜいけない!?理由を大公開!その2】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.18

今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
体と心をつなぐヨガセラピスト×理学療法士 

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP