ウトカタアーサナで大腿四頭筋を感じよう!~理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.2~

【ウトカタアーサナで大腿四頭筋を感じよう!~理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.2~】

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こんにちは。
体と心をつなぐヨガセラピスト×理学療法士の洋です。

淡路島でフェニックス・ライジング・ヨガセラピーの個人セッション(オンライン)やクリパルヨガクラス(対面・オンライン)を通して、体と心をつないで本当の私で生きていくことをサポートしています。

このヨガ解剖学では、ヨガに役立つ解剖学などの知識を理学療法士+ヨガ教師の視点で紹介しています。

専門家向けではなく、体についてこれまであまり勉強したことがない方向けのコラムです。

このコラムを読んで、体に興味が湧いたり、体を感じとるサポートになったら嬉しいです。

さてさて~(^^♪

理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.2 !今日は前回の「大腿四頭筋とは?その働きは?」の続きで、ウトカタアーサナに注目してみます。

早速みていきましょう~(^^♪

まずは、ウォーミングアップです。

椅子からの立ち上がりで大腿四頭筋を感じよう

<やってみよう1>椅子から立ち上がってみましょう!

大腿四頭筋の働きには、膝を伸展する働きがありました。

椅子からの立ち上がりでは、この働き、わかりやすいですね!

膝が伸びていきます。伸びていきます!大腿四頭筋働いてる~^^。

椅子からの立ち上がりは、股関節は伸展していきますが、これは大腿四頭筋が働くのと同時に、股関節伸展筋が働いていくためです。

<やってみよう1>立位から椅子に腰かけてみましょう!

座る時はどうですか?

すると、膝が曲がり始めて直ちに大腿四頭筋が働きはじめます。

コレ感覚的にわかりますか?

太ももの前面によ~く注意を向けて、わかりにくかったらふとももの前を手で触っておいて下さい。

立位からほんの少し骨盤を後ろに引いた時に、手で収縮が確認できるはずです。

段々と膝が深く曲がっていくと、より収縮は感じとりやすくなります。

椅子に座っていく時にも大腿四頭筋は働いています。

…あれ?でも、座っていく時は、筋の起始と停止は遠ざかっているよ?と思ったそこのアナタ。

勘が鋭い!いい感じです!

これは膝がカクンとなる膝折れを防止するために、大腿四頭筋がブレーキをかけて膝折れをしないように、コントロールしているんです。

座っていく時でさえ、重力に抗した姿勢を保つために、働いてくれている大腿四頭筋。

この働きがないと毎回尻もちをつくことになって、お尻はいつも痛いことになります(-_-;)

ここで筋肉の収縮について1つだけお話しますね。

筋肉の収縮には、いくつかの種類があります。ここでは求心性収縮と遠心性収縮のみお話します。

求心性収縮というのは、筋の長さが短くなり、起始と停止が近づくような筋収縮です(ボールを蹴る時の大腿四頭筋)。

一方、遠心性収縮というのは、筋が伸張され、起始と停止が遠のくような筋収縮です(椅子に座る時)。

椅子から立ち上がる時の大腿四頭筋は求心性収縮、立位から椅子に座る時は遠心性収縮です。何度もやってみて下さいね。

他にも、普段の動きの中で大腿四頭筋の求心性収縮と遠心性収縮がどんな時にあるのか。考えてみて下さいね~。

ウトカタアーサナで大腿四頭筋を感じよう

さぁ、今日のメインディッシュ、ウトカタアーサナ(椅子のポーズ)です!

<ウトカタアーサナ>
1.山のポーズになります(静止立位)
2.息を吸って両手を前方肩の高さまで上げます
3.息を吐きながら膝を曲げていきます
4.(ある程度の深さまできたら)息を吸って尾骨を下へ下げて、胸を上へ、腰は反りすぎないようにしながら一呼吸
5.吸う息で膝を伸ばして、吐く息で両手を体の横に下ろします

1回目普通に行う

ウトカタアーサナ

ウトカタアーサナは、さっきの椅子からの立ち上がりの逆バージョンです。通常、後ろに椅子は置かない場合が多いですが、3の立位から膝を曲げてくる時は大腿四頭筋が遠心性収縮、5の膝を伸ばして立位に戻る時は求心性収縮をします。

ここで、もう一つ!

<やってみよう2>1回目のウトカタアーサナは、1~5の流れでそのままします。2回目は、3~4の膝をある程度曲げたところで、重心を踵にのせていき、そこで大きく一呼吸してみます。

踵重心のウトカタアーサナ

1回目と2回目のウトカタアーサナの違いは、重心をかける場所です。

足裏でどこに重心をかけるか。違いはそれだけです。

でも、1回目と2回目の体験は同じでしたか?

おそらく、なにかしら違いを感じたのではないでしょうか。

踵に重心をかけると、ももにしっかり力が入る、とか。

キツイと感じた人もいれば、バランスがとりやすかった、と感じた人もいるかもしれません。

どんな風に感じとってもいいんです。間違いはありません。

ウトカタアーサナで踵に重心をかけていった場合、重心がもう少し前にあった場合と比べて、もも裏の筋の使い方が変化してきます。

簡単に言うと、もも裏の筋の働きが増してきます。

ただ、これも先ほどの大腿四頭筋の働き方と一緒で、いきなり強い収縮が入るわけではなく、少しずつ収縮を増してきます。

ウトカタアーサナをする時に、筋収縮は白か黒か、0か100か、ではなくて、少しずつ増えたり減ったりしてくるんです。ある筋が収縮してきたら、反対側の筋は少しずつ働きを減らしてきたり。

体の中で起きていることは一つじゃなくて、筋どうしもバランスをとるように、微細な調整を繰り返しています。

踵重心になると、なぜもも裏の筋の働きが増してくるか。

これを説明しようとすると、バイオメカニクスの話を出さないといけないので、今日はやめておきます。

簡単に言うと、股関節を伸展させる力が必要になるためです。

理屈はさておき。重心をかける位置がほんの少し変わるだけで、体の中で起きていることも変わります。

その変化は、いきなり大きく変わる訳ではなくて、少しずつ、最初はわずかなんです。

だからこそ、ヨガのポーズをする時も、ポーズに入るとき、抜ける時にも注意を向けておく必要があります。

どんな風にポーズに体が入っていくのか。どんな風に抜けていくのか。

その時の体の様子はどうか、心はどんな風に体の様子を眺めているのか。

それを見ようとせずに、ただポーズの完成形だけを目指すヨガプラクティスは勿体なすぎます。

おいしいとこ、逃しちゃってるよ~!

どうなったかの結果だけを見るのではなく、その間のプロセスもじっくり感じとる。

コレ、ヨガだけじゃないですよね。

日常生活でも同じです。プロセスにも注意を向けて。感じて味わって。

ヨガはその練習にもなります。

 

まとめ

大腿四頭筋を感じる動きとして、椅子からの立ち上がり、ヨガポーズでウトカタアーサナ(椅子のポーズ)を紹介しました。

ウトカタアーサナでは、重心を少し後方に載せるだけで、大腿の中での筋の働き方が変化していく様子も内容に含めました。

体の中には、筋どうしがバランスをとりながら、微細な調整をしています。

ヨガプラクティスをする時にも、ポーズに入る時や抜ける時など、そのプロセスにも注意を向けてみると、体の中の微細な変化を感じとりやすくなっていきます。

 

あとがき

今日も、ここまでお読み頂きありがとうございました~。

簡単に書こう!と思っていても、段々と説明が細かくなって、マニアックになってしまいますね。

読んでいる皆さんは最後まで読み進められているでしょうか?

次回は、5月8日(土)で「ハムストリングス(仮)」です。

<募集中>
ヨガ解剖学では、今後扱ってほしい内容を募集しています。お答えできない場合もあるかもしれませんが、できる範囲で回答していこうと思います。気になっている解剖学のことなどあったら、教えてもらえたら嬉しいです。お待ちしています^^

ヨガ解剖学リクエスト

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<参考文献>
(1) I.A.KAPANDJI、カパンディ関節の生理学Ⅱ下肢、医歯薬出版株式会社、1998年、p138~141
(2)中村隆一 他、基礎運動学第4版、医歯薬出版株式会社、1998年、p216~223
(3)Michawl Schunke 他、プロメテウス解剖学アトラス 解放学総論/運動器系、医学書院、2009年、p428~429
(4)奈良勲 監修、運動療法学総論、医学書院、2003年、p158~159

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