【とことん骨盤の触診】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.14

【とことん骨盤の触診】理学療法士が教えるヨガ解剖学vol.14

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こんにちは~。
体と心をつなぐヨガセラピスト×理学療法士の洋です。

淡路島でフェニックス・ライジング・ヨガセラピー(PRYT)の個人セッションやクリパルヨガクラスを行ってます。

ヨガセラピーやヨガを通して体と心をつないで、本当の私で生きていくことをサポートしています。

このヨガ解剖学では、ヨガに役立つ解剖学などの知識を理学療法士×ヨガ教師の視点で紹介しています。

専門家向けではなく、体についてこれまであまり勉強したことがない方向けのコラムです。

このコラムを読んで、体に興味が湧いたり、体を感じとるサポートになったら嬉しいです。

さてさて~(^^♪

先日、私はヨガの研修でルートチャクラの話を聞いたんです。

その時に、解剖学の話も少しあって、骨盤の形についての話があったんです。

今日はその辺りを紹介しつつ、骨盤の触診をメインにしていきたいと思います。

骨盤の形と性差

骨盤の形は、だいたいこんな形ですね。

(photo by AC)
正面からみた骨模型です。

真ん中にあるのが仙骨、両サイドにあるのが寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)と呼ばれる骨です。

骨盤は、仙骨と左右の寛骨が左右の仙腸関節と前方の恥骨結合で作る閉鎖した骨と関節のリングですね。

全体としてみると、上方が広く開口し、漏斗に似た形をしています。

でも、この形、よ~く見ると男女でまったく違っているんです!

(イラスト by AC)

男性と女性の骨盤の形を比べると、女性の骨盤は幅広く、より開いて見えます。

男性の幅は狭く、一方、高さと言えばいいのでしょうか。

骨盤の縦幅は、男性の方が長くなっています。

骨盤上口は女性で大きく、より広く開口しています。

なぜ、こんな構造上の違いがあるのでしょう?



女性の分娩と関係してるんですね~。

妊娠すると、最初は骨盤の中で赤ちゃんが育っていく形になります。

徐々に成長して、骨盤上口より上まで子宮が大きくなってきて、骨盤の中だけでは赤ちゃんがおさまりきらなくなってきます。

胎児の頭部は母体内では骨盤の上に位置して、分娩では骨盤上口を横切って、骨盤腔を通過します。

妊娠中から、骨盤の関節はリラキシンというホルモンの影響で緩みます。

余談ですが、リラキシンは生理中も出ます。

経血を出しやすくするためですが、生理中に腰痛が起きやすいのは、リラキシンの影響で骨盤周囲の関節や筋が緩むから、でもあるんですね。

話を戻して。

女性の骨盤は分娩時は、さらに開きます。

開くといっても、恥骨結合が完全に離れたりするわけではなく、恥骨結合が少し広がったり、仙腸関節をサポートしてる靭帯が緩んだりして、骨盤が開く、というイメージです。

仙腸関節は、関節の分類では不動関節に含まれる関節ですが、実際は案外動く関節なんですよ。

理学療法では、仙腸関節から治療をしていく手技もあるほどです。

妊娠、出産時の緩みが産後にも影響して、仙腸関節痛や腰痛の原因になったりすることはとっても多いですね~。

 

骨盤の触診

骨盤のちょっとした知識がついたところで。

今日はそんな骨盤をとことん、触っていきましょう!

骨盤を触ることは、普段あまりしないことかもしれませんね。

そもそも、自分の体に触れることが、お風呂で体を洗う時以外はしてない方もいるのかも。

でも、骨盤周りに限らずですが、体は本当はあなたに色んなメッセージを伝えようとしているんですよ~。

特に、骨盤周りは男性であれ、女性であれ、とてもセクシャルな場所です。

そういう場所に、自分の手で触れてみる。

性的な意味の「感じる」「感じない」とかではなくて。

どんな感じがするのか。

固さや柔らかさ、温かさや冷たさ、触れた時にわいてくる感情や思いとか。

いつもはそんなことしない!という方も、是非感じとってみる練習にしてもらえたら嬉しいです。

これから言うランドマークを触れるようになることだけが目的ではなくて、触っている時の自分自身に意識を向けながら触ってみて下さいね。

では、触診に入る前に準備体操。

骨盤~下腹部~お尻にかけてを、手で優しくさすってみましょう~♪

緩い優しい音楽なんてかけちゃってもいいですね。

これから、触っていくから、よろしくね~♡て軽く声をかけて。

挨拶、大事。

では、触診いっきま~す♪

上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく:ASIS)


(photo by AC)
ASISは、黄色の矢印のところです。

これは、理学療法士が臨床で一番触る骨盤のポイントではないかと思われます。

ASISの探し方は、骨盤の前外側を大腿側から触っていって、最初に触れる骨のポイントです。

ただ、ASISはなだらかな人もいて、どの一点をASISとするかは、セラピストによってそれぞれです。

大腿側から触れていって、一番最初に触れた骨のポイントをASISにする人もいれば、なだらかな骨を触れて一番高いところ(前方に凸のところ)をASISとする人もいます。

ポイントはきめなくとも、こんな形をしてる、というところに注目して触ってみて下さいね~。

それから、体格がよくて、お腹周りにお肉が多い方もちょっとわかりにくいことがあります。

自分の骨盤だったら、色々触っても構わないと思うので、是非ASISを探ってみて下さいね~。

腸骨稜

ASISから外側、さらに後方に向かって広がる腸骨のことを腸骨稜といいます。

ASISから外側、後方に向かってなだらかなカーブに沿って、指でトレースしていってみましょう。


自分で触る分には大丈夫だけど、腸骨稜のTOPから後方に触れていくあたりは、他人に触られるとちょっとくすぐったい方もいるかもしれませんね。

くすぐったいところは、指先で触れたり圧を少なく触ると、余計にくすぐったくなります。

指の腹で、点ではなく面で触ること、圧もある程度加えてしっかり触る方が、案外くすぐったさは軽減されますよ。

上後腸骨棘(じょうごちょうこつきょく:PSIS)

これが、今日の触診の中で一番わかりにくいと思います。

(photo by AC)
骨盤を後方から見た写真です。

触り方は、慣れてない時は、腸骨稜を上から辿っていって、少しだけ後方に突出したところ、それがPSISです。

慣れてくると、この辺り!でパッと触れるようになります。

PSISは、ASISほど大きな棘ではないので、わかりにくいですよね。

なんとなく触ってみるで大丈夫です。

理学療法士が臨床で骨盤の傾きを見る時は、ASISとPSISをどちらも触診して、それが横から見て何横指あるか、で見ることが多いです。

何横指というのは、指何本分の傾きがあるか、という意味で、2横指前後がだいたいノーマルという判断を私はしていましたが。

2横指もセラピストの指の大きさで微妙に違いますし。

その辺りは実際アバウトなんです。

骨盤の前後傾も慣れてくると、触ってなくてもだいたいパッと見て、前傾強そう、とかわかってくるんです。

その上で触れて、確認する感じでした。

姿勢や動きを見る目は、練習で精度を上げてくことができるんです。

だから、ヨガ教師であっても、ポイントを押さえて、練習していったら見る目の精度は上げていくことができますよ。

尾骨


(photo by AC)

PSISから中央の仙骨を辿っていき、最後に少し奥に入り込むような形で尾骨があります。


これは、わかりやすいかな~と思います。

この尾骨、実は動きます!

ふふふ。

やってみて~♪

坐骨結節

これは、以前のハムストリングスの回でも出てきましたね。


(photo by AC)

坐骨結節は股関節屈曲角度が小さいと、殿筋が上からかぶさって触りにくいので、屈曲位で触ってみましょう。

椅子に座るとわかりやすいです。

座った時にお尻の下ですぐ触れることができる場所が坐骨結節です。

恥骨

骨盤前方下の部分に触れる骨です。


(photo by AC)

黄色の〇のあたりを触れてみましょう。

これもわかりやすいかな?

骨盤がさわれるメリット

骨盤のさわれるメリットは
ヨガ教師であれば、生徒さんのサポートをする時に、安心してさわれるようになりますね。

(ヨガ教師向け)前屈で骨盤の動きをサポートしてみよう

前屈をサポートする時の骨盤の触れ方としては、およそASISとPSISにしっかり触れてそこに圧を加えながら骨盤の動きをサポートすることがポイントです。

ASISとPSISをしっかり触れられてると、生徒さんもお尻やお肉の部分にはべたべた触られてる感じがしません。

男性の生徒さんや骨盤の前後径が大きかったりすると、ASISとPSISに同時に手が届かないこともありますが、その場合は、ASISにしっかり指をかけるようにして、私はサポートしています。

この触れ方は、骨盤の動きを出しやすいように思います。

でも、これは人によっても違うと思うので、色々試してみて下さいね。

ヨガの前屈のポーズで骨盤をサポ―トされて、未知の領域まで前傾が深まった体験がある方も多いんじゃないでしょうか。

でも、それもサポートが的外れなところを触っていると、生徒さんは前屈にではなく、触られている方に注意が向いてしまいます。

そうなると、折角のプラクティスがもったいないですよね。

だから、ヨガ教師側のスキルというのも大切なんです。

こんな風に、骨盤のランドマークとなるポイントがわかってると、ポーズの時のサポートがしやすくなります。

ヨガ教師側も迷いなく安心して触れることができます。

骨盤て、たとえ女性同士であっても、ちょっと触れるのにデリケートな場所ですよね。

まずは、自分の骨盤でしっかり練習して、そしてもし周りに骨盤を触ることをOKしてくれるような家族や友人がいたら、触らしてもらって下さいね。

まとめ

今日は、前半で骨盤の形や性差を紹介しました。

男女によって骨盤の形が異なるのは、分娩が関係していました。

後半では骨盤の触診の仕方を紹介しました。

ヨガ教師であれば、骨盤の触診ができることで、生徒さんのサポートがしやすくなります。

また、ヨガ教師でなくても、自分の骨盤を触れて体を感じとることは、貴重な体験にきっとなりますよ。

次回は、なににしようかな~?ネタ募集してま~す。↓↓↓

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今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
体と心をつなぐヨガセラピスト×理学療法士 洋

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